R8 測量士 午前No.9 GNSS測量機を用いた基準点測量
GNSS観測の基本ルールを問う問題です。「電離層」と「対流圏」の区別が最大のポイントになります。
この問題の答え
正解は 3(b・c が誤り)
選択肢ごとの解説
a.準天頂衛星はGPS衛星と同等の衛星として扱うことができる。 → 正しい
準天頂衛星(みちびき)はGPSと同じ信号を出しているため、同等に扱えます。
b.10 km以上の観測でGLONASSも用いる場合、これらの衛星を5衛星以上使用する。 → 誤り
GLONASSを併用する場合は6衛星以上必要です。GLONASSはGPSと時刻の基準が違うため、そのぶん余分に衛星が要る、と理解すると覚えやすいです。
※GPS・準天頂衛星だけなら5衛星以上でOK。「GLONASSを混ぜたら6衛星以上」です。
c.対流圏の伝搬遅延による誤差は、2周波の観測により軽減できる。 → 誤り
2周波で軽減できるのは電離層の影響です。対流圏の遅延は周波数によって変わらないため、2周波では消せません(モデル計算で補正します)。
| 層 | 性質 | 2周波で消せるか |
|---|---|---|
| 電離層(上空約60km以上) | 周波数によって遅れ方が変わる | 消せる |
| 対流圏(地表付近) | 周波数によらず同じだけ遅れる | 消せない |
d.基線解析では、衛星の軌道情報は放送暦を標準とする。 → 正しい
通常の基線解析は放送暦(衛星が放送している軌道情報)で十分です。
e.PCV補正により異機種間観測の精度が向上する。 → 正しい
アンテナごとに電波を受ける位置のクセ(位相特性)が違うため、PCV補正でそろえます。
間違えやすいポイント
- 2周波=電離層対策。「対流圏」と書いてあったら誤りです。
- 衛星数はGPSのみ5以上/GLONASS併用で6以上。