R8 測量士 午前No.11 水準測量の平均計算と観測のきまり
水準測量の平均計算と観測手順についての問題です。標尺の読み順が「何のため」かを理解しているかが問われます。
この問題の答え
正解は 3(選択肢3が誤り)
選択肢ごとの解説
1.観測方程式で水準網の平均計算を行う場合、求点の仮定標高は任意の値でよい。 → 正しい
仮定標高はあくまで計算の出発点で、最後に補正量が加わって正しい値に落ち着きます。だから任意で構いません。
2.平均計算では、重量は観測距離の逆数とする。 → 正しい
距離が長い路線ほど誤差が溜まるので信頼度が下がります。そこで距離の逆数を重み(重量)にして、短い路線の結果を重く扱います。
3.「後視・前視・前視・後視」の順に読むのは、鉛直軸誤差を小さくするためである。 → 誤り
この読み順の目的はレベルや標尺の沈下による誤差を小さくすることです。
観測中、器械や標尺はじわじわ沈んでいきます。「後→前→前→後」の順で読むと、時間とともに進む沈下の影響が前半と後半で打ち消し合います。鉛直軸誤差(器械の軸の傾き)は別の原因で、この読み順とは関係ありません。
4.正規正標高補正計算に代えて、実測の重力値による正標高補正計算を用いることができる。 → 正しい
実際に重力を測った値があれば、そちらを使う方がより正確です。
5.新点の観測は、永久標識の設置後24時間以上経過してから行う。 → 正しい
設置直後は地面が落ち着いていないため、24時間以上おいてから観測します。
間違えやすいポイント
- 「後・前・前・後」の読み順=沈下対策。鉛直軸誤差ではありません。
- 重量(重み)は距離の逆数。距離そのものではありません。