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R5 測量士 午後No.5 選択〔No.5〕路線測量・用地測量・河川測量

道路の作業工程と曲線計算、用地境界、河川の縦断・深浅測量を扱う問題です。作業の目的と計算式を結び付けて説明します。

問A-1 路線測量の作業工程

問A-1 路線測量の作業工程 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問A-1 路線測量の作業工程 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

ア=線形決定 イ=中心線 ウ=横断 エ=用地幅杭
オ=路線選定 カ=線形図 キ=主要点 ク=線形地形図 ケ=中心杭 コ=横断面図

路線測量の流れは「路線選定→線形決定→中心線測量→縦断・横断測量→用地幅杭設置測量」。線形決定は路線選定の結果からIPの座標を決めて線形図を作る作業、中心線測量は主要点・中心点を現地に設置して線形地形図を作る作業、と作業名と成果物をセットで覚えます。

問A-2 縦断測量

問A-2 縦断測量 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問A-2 縦断測量 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

サ=縦断変化点 シ=仮BM ス=中心杭高

縦断測量は仮BM(仮ベンチマーク)を基準に出発して別の仮BMに結合。往路では全部(中心杭高+縦断変化点+構造物)を観測し、復路は中心杭高だけを観測して点検する、という往復の非対称性がポイントです。

問A-3 横断測量

問A-3 横断測量 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問A-3 横断測量 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

条件点の座標決定に用いた既知点以外の既知点から求めた座標値の較差により点検する。

距離が測れないなら「別ルートから座標を出して比べる」のが定石。同じ既知点から測り直しても誤りは見つからないので、必ず「別の既知点」を使うのがポイントです。

問A-4 路線測量の成果

問A-4 路線測量の成果 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問A-4 路線測量の成果 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

・点検測量率によって選択された横断面について、再度横断測量を実施して横断面図を作成し、先に作成した横断面図と重ね合わせ横断形状を比較する。
・点検測量率によって選択された横断面について、中心杭と末端見通杭の距離及び標高の測定値と点検測量値との比較を行う。

横断測量の点検は「面(形状)で見る」方法と「点(距離・標高の数値)で見る」方法の二本立て。横断面図の重ね合わせと、中心杭〜末端見通杭の距離・標高の数値比較です。

問B-1 円曲線の設計変更

問B-1 円曲線の設計変更 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問B-1 円曲線の設計変更 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

〔作図の内容〕
・O′は、IPとOを結ぶ直線(=交角の二等分線)上で、Oよりも下側(IPから遠ざかる向き)に位置します。半径がR=400 mからR′=564 mへ大きくなるためです。
・SP′は、元のSPから点O方向へ50 m移動した位置(IPとOを結ぶ線上、SPの少し下)。
・BC′は、直線BP〜IP上で、BCよりもBP側(手前)に寄った位置。
・EC′は、直線IP〜EP上で、ECよりもEP側(手前)に寄った位置。
・BC′〜SP′〜EC′を結ぶゆるやかな円弧を赤の線で描く(元の曲線より内側=Oに近い側を通り、両端は元より外へ広がる)。
・BC′、EC′、SP′、O′に青の●印を付ける。

〔ポイント〕交角Iと接線の向きは変わらないので、新しい円曲線も同じ2本の直線に接します。半径が大きくなる分、接点(BC′・EC′)はIPから遠ざかり、曲線は平たくなります。

設計変更の要点は「IP・BP・EP・交角Iは固定」「曲線中点だけO方向へ50 m移動」。中点がO側へ動く=外距Eが50 m増える=半径が大きくなる、という関係をつかむと、次のB-2の計算にそのままつながります。

問B-2 変更後の曲線半径

問B-2 変更後の曲線半径 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問B-2 変更後の曲線半径 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

564 m

カギは「外距E」=交点IPから曲線の真ん中SPまでの距離です(下の図)。公式は E=R×(1/cos(I/2)−1)。
①変更前のE:I/2=40°、関数表からcos40°=0.76604。1÷0.76604−1=0.30541。E=400×0.30541=122.16 m
②SPを円の中心O側へ50 m動かす=IPから50 m遠ざかる。新しい外距E′=122.16+50=172.16 m
③同じ公式を逆向きに使う:R′=E′÷0.30541=172.16÷0.30541=563.7→四捨五入して564 m。
「真ん中が遠ざかる→カーブがゆるくなる→半径は大きくなる」という向きを最初に確認しておくと、符号で迷いません。

問B-3 道路延長の変化

問B-3 道路延長の変化 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問B-3 道路延長の変化 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

46 m

変更前と変更後の道のりをそれぞれ出して引き算します。
〔変更前〕①円曲線の長さ=R×中心角(ラジアン)=400×(80×3.142÷180)=558.6 m ②直線200 m×2を足して 200+558.6+200=958.6 m
〔変更後〕③接線長TL=R×tan(I/2)。変更前TL=400×tan40°=335.6 m、変更後TL′=564×tan40°=473.3 m
④IPから起点BPまでの距離は変わらず 335.6+200=535.6 m。なので新しい直線部分BP〜BC′=535.6−473.3=62.3 m(EP側も同じ)
⑤変更後の円曲線=564×(80×3.142÷180)=787.6 m
⑥変更後の合計=62.3×2+787.6=912.2〜912.4 m。差=958.6−912.4=46.2→四捨五入して46 m。
カーブ自体は229 m長くなるのに、直線部分が両側で273 m縮むので、全体では短くなる——という構図です。

問B-4 クロソイド曲線

問B-4 クロソイド曲線 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問B-4 クロソイド曲線 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

ア=大きく イ=長く ウ=小さく

基本式は A²=R・L、接線角 τ=L/(2R)。
ア:τ一定なら L=2Rτ なので A²=R×2Rτ=2R²τ → Rが大きいとAも大きい。
イ:R一定なら L=A²/R → Aが大きいとLも長い。
ウ:L一定で τ=L/(2R) が大きい=Rが小さい → A²=R・L でLは一定なのでAは小さい。
3つの式を行き来できるようにしておくのがコツです。

問C-1 用地測量の杭数

問C-1 用地測量の杭数 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問C-1 用地測量の杭数 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

中心杭=5 本 用地幅杭=12 本 用地境界仮杭=11 本

3種類の杭は「置く場所のルール」が違います。それぞれのルールで図の範囲内を数えます。
①中心杭:道路中心線の上に、中心点No.10から20 mごと→図の範囲にはNo.10を含めて5本
②用地幅杭:中心杭のある断面と、円曲線始点BCの断面に、中心線から左右14 mの位置へ1本ずつ→(5+1)断面×左右2=12本
③用地境界仮杭:左右14 mの用地境界線が、地番ごとの境界線(筆界)と交わる点に打つ→図の交点を数えて11本。
「幅杭=断面ごとに左右へ」「仮杭=境界線との交点へ」という役割の違いが、そのまま数え方の違いになります。BCの断面を忘れると幅杭が10本になってしまうので注意。

問C-2 道路拡幅部分の面積

問C-2 道路拡幅部分の面積 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問C-2 道路拡幅部分の面積 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

156 m²

①道路中心線がY軸(X=0)なので、拡幅後の用地は「X=14 mの線」まで。PQRSのうちこの線より道路側(X<14)が切り取られます
②各点のX座標を確認:P(6)・Q(10)・S(6)は線の内側、R(21)だけ外側→下の図のように、五角形が切り取られる形
③境界線X=14との交点を求める:辺Q(10,8)→R(21,30)上では、Xが10→21のうち14は「4/11だけ進んだ点」なので Y=8+(4/11)×(30−8)=16→交点(14,16)。辺R(21,30)→S(6,30)はY=30のまま→交点(14,30)
④五角形P(6,10)→Q(10,8)→(14,16)→(14,30)→S(6,30)を座標法(各辺で X₁×Y₂−X₂×Y₁ を足して2で割る)で計算→156 m²。
「はみ出しているのはRだけ」に気づけば、交点2つを出すだけで解けます。

問C-3 境界確認

問C-3 境界確認 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問C-3 境界確認 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

ア=復元測量 イ=公図等転写図 ウ=土地調査表 エ=同意 オ=土地境界確認書
※イとウは順が入れ替わっても正解

境界確認は「復元測量の結果+公図等転写図+土地調査表」を材料に、関係権利者立会いで行い、最後に「土地境界確認書」に署名をもらう、という流れ。既設標識を使うには権利者の「同意」が必要です。

問C-4 既知点との整合確認

問C-4 既知点との整合確認 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問C-4 既知点との整合確認 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

作業地域の周辺を囲むように、3点以上を標準として配置する。

「囲むように」「3点以上」の2要素が必須。1〜2点では作業地域全体の整合を確認できず、また偏った配置では内挿にならないため、周辺を囲む配置が求められます。

問D-1 定期縦断測量

問D-1 定期縦断測量 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問D-1 定期縦断測量 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

ア=縦断面図 イ=水準基標 ウ=3級 エ=4級 オ=間接 カ=単観測昇降式 キ=計画河床高 ク=計画高水位 ケ=1,000 コ=200
※キとクは順が入れ替わっても正解

定期縦断測量は水準基標を基準に、平地は3級・山地は4級水準測量。山地で地形が厳しければ間接水準測量(TSによる単観測昇降式の往復観測)に代えられます。図紙の縮尺は横1,000〜100,000分の1、縦100〜200分の1(縦を強調して描く)です。

問D-2 深浅測量

問D-2 深浅測量 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問D-2 深浅測量 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

サ=水底部 シ=水位 ス=潮位 セ=横断面図
※シとスは順が入れ替わっても正解

深浅測量は「水底部の地形」を明らかにする作業。水深だけでは標高が出ないので、同時に水位(河川・湖沼)又は潮位(海岸)を測る必要があります。成果は横断面図データファイルです。

問D-3 水深と船位の測定機器

問D-3 水深と船位の測定機器 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問D-3 水深と船位の測定機器 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

①水深の測定:音響測深機、ロッド(又はレッド)
②測深位置又は船位の測定:ワイヤーロープ、トータルステーション

水深は「音で測る(音響測深機)」か「棒・おもりで直接測る(ロッド・レッド)」。位置は「岸からワイヤーロープで測る」か「トータルステーションで追尾する」(ほかにGNSS測量機も)。水深と位置を別々の機器で測る、という構造を押さえます。