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R5 測量士 午後No.4 選択〔No.4〕地図編集・地図投影法・GIS・応用スキーマ

図郭割、地図投影法、GISの空間解析、JPGISの応用スキーマを扱う問題です。図と属性の関係を初心者向けに整理します。

問A-1 地形図の図郭割

問A-1 地形図の図郭割 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問A-1 地形図の図郭割 の問題令和5年 測量士試験(午後) 問A-1 地形図の図郭割 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

図葉数=44 枚

〔図画割の考え方〕
・図郭の実地の大きさは、縦(X方向)=0.60 m×5,000=3,000 m、横(Y方向)=0.80 m×5,000=4,000 m。
・図郭線は原点から等間隔なので、X=3,000 mの倍数、Y=4,000 mの倍数の位置に引かれる。
・S市の範囲は X=−212,470〜−176,520、Y=−31,888〜−8,137 なので、格子はX方向に−213,000〜−174,000(13段)、Y方向に−32,000〜−8,000(6列)にわたる。
・13×6=78区画のうち、市域が少しでもかかる区画だけを数えると44枚になる。

①図郭1枚が表す実際の広さを出す:縦60 cm×5,000倍=3,000 m、横80 cm×5,000倍=4,000 m
②図郭線は「原点から等間隔」なので、南北方向はX座標が3,000の倍数、東西方向はY座標が4,000の倍数の線で区切られる
③S市の範囲(X:−212,470〜−176,520、Y:−31,888〜−8,137)をこの格子に重ねると、縦13段×横6列=78区画の範囲に収まる
④ただし市の形は四角ではないので、78区画のうち市域が実際にかかる区画だけを図の上で数える→44枚。
「全区画数ではなく、かかる区画だけを数える」のがこの問題の肝です。

問A-2 図葉左下隅の座標

問A-2 図葉左下隅の座標 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問A-2 図葉左下隅の座標 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

点Aを含む図葉の左下隅:X=−177,000.00 m Y=−32,000.00 m
点Iを含む図葉の左下隅:X=−204,000.00 m Y=−16,000.00 m

「左下隅」=その点が入っている区画の南西の角の座標です。座標を刻み幅(X方向3,000 m・Y方向4,000 m)で割り、小さい方の倍数へ切り捨てます。マイナスの数では「もっと小さいマイナス」へ切り捨てる点に注意。
①点A:X=−176,520÷3,000=−58.8→−59へ切り捨て→−59×3,000=−177,000 m。Y=−29,410÷4,000=−7.35→−8へ→−8×4,000=−32,000 m
②点I:X=−201,353÷3,000=−67.1→−68へ→−204,000 m。Y=−13,361÷4,000=−3.34→−4へ→−16,000 m
−7.35を「−7」にしてしまうと切り上げになってしまう(−8が正解)。ここだけ慎重に。

問A-3 管内図の縮尺

問A-3 管内図の縮尺 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問A-3 管内図の縮尺 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

1 / 36,000

①S市の実際の広がりを出す:縦(X方向)=−176,520−(−212,470)=35,950 m、横(Y方向)=−8,137−(−31,888)=23,751 m
②それぞれを紙の寸法で割って、必要な縮尺分母を出す:縦は35,950÷1.00 m=35,950、横は23,751÷0.70 m=33,930
③両方を1枚に収めるには、大きい方の35,950以上の分母が必要。1,000の倍数に切り上げて36,000
④よって最大縮尺は1/36,000。
縦と横それぞれで計算して「厳しい方(大きい方の分母)」を採る、という手順が決まりパターンです。

問B-1 地図投影法の性質

問B-1 地図投影法の性質 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問B-1 地図投影法の性質 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

ア=メルカトル イ=19 ウ=座標系原点 エ=緯度 オ=高い

地理院タイル=ウェブメルカトル(メルカトル投影)。平面直角座標系は全国19系。メルカトル図法は高緯度ほど拡大されるので、同じ面積でも緯度が高い地域ほど大きく表示されます(北海道の円が鹿児島より大きく見える理由)。

問B-2 ウェブメルカトル図法

問B-2 ウェブメルカトル図法 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問B-2 ウェブメルカトル図法 の問題令和5年 測量士試験(午後) 問B-2 ウェブメルカトル図法 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

モルワイデ図法、サンソン図法

「正角」と名の付くもの(ガウス・クリューゲル、ランベルト正角円錐)は面積が正しくありません。平射図法も正角図法です。正積図法の代表はサンソン(正弦曲線)とモルワイデ。名前で覚えておくと確実です。

問B-3 経度差の比較

問B-3 経度差の比較 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問B-3 経度差の比較 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

(A−B間の経度差) < (C−D間の経度差)

地球上では、緯度が高いほど「経度1°あたりの東西の実距離」が短くなります(子午線が極で集まるため)。地図上のA−BとC−Dは同じY方向の長さ=ほぼ同じ東西距離なので、高緯度側のC−Dの方が経度差は大きくなります。

問B-4 縮尺係数

問B-4 縮尺係数 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問B-4 縮尺係数 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

キ=10,000 ク=X ケ=0.9999 コ=1.0000 サ=1.0001

平面直角座標系の縮尺係数はX軸(座標系原点を通る子午線)上で0.9999。そこから東西へ離れるほど大きくなり、約90 kmで1.0000(ちょうど正しい距離)、約130 kmで1.0001。誤差を1/10,000以内に収めるための設計値です。

問B-5 投影法の選択

問B-5 投影法の選択 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問B-5 投影法の選択 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

データの提供側:サーバへの負荷が小さい。
ユーザ側:データの表示が速い。

画面に映る範囲のタイルだけをやり取りすればよいので、提供側は送るデータ量が減ってサーバ負荷が下がり、ユーザ側は受け取るデータが少なくて表示が速くなる。両者に効くのがタイル方式の強みです。

問C-1 GISの基本機能

問C-1 GISの基本機能 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問C-1 GISの基本機能 の問題令和5年 測量士試験(午後) 問C-1 GISの基本機能 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

ア=ジオリファレンス イ=空間検索 ウ=バッファリング エ=ネットワーク分析

ジオリファレンス=画像に座標を与える(位置合わせ)、バッファリング=一定距離の領域を作る、ネットワーク分析=経路探索。GISの基本機能なので名称と内容をセットで覚えます。

問C-2 空間検索

問C-2 空間検索 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問C-2 空間検索 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

複数の異なる地理空間情報を重ね合わせて表示する機能

オーバーレイ=重ね合わせ。背景地図の上に避難所や避難経路のデータを重ねる、といった使い方です。

問C-3 ネットワーク分析

問C-3 ネットワーク分析 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問C-3 ネットワーク分析 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

機能=2, 3
処理方法=公共施設から半径300 m以内の領域をバッファリングで作成し、その中に含まれる指定緊急避難場所を抽出する。

「半径300 mの円を作る」=バッファリング(3)、「その中に入っているものを探す」=空間検索(2)。2つの機能を順に使うのがポイントで、片方だけでは答えになりません。

問C-4 GISによる情報活用

問C-4 GISによる情報活用 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問C-4 GISによる情報活用 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

オ=新設する1校を含む3校を母点としてB地区を分割
カ=2(空間検索)
キ=分割した学区に含まれる小学生住宅データを抽出し、小学生住宅リストを作成

ボロノイ分割は「その点が最も近い点となる区域を分ける」機能なので、3校を母点にすれば「直線距離で最短の学校」ごとの学区がそのまま作れます。あとは空間検索で各学区に入る住宅データを抜き出すだけです。

問D-1 水涯線の属性

問D-1 水涯線の属性 の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問D-1 水涯線の属性 の問題令和5年 測量士試験(午後) 問D-1 水涯線の属性 の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

場所、種別、基盤地図情報レコードID、整備データ登録日

「必ず有する」=多重度が[0..1]でない属性のこと。水涯線クラス自身の「場所」「種別」(名称は[0..1]なので除く)に加えて、親クラス「基盤地図情報地物」から継承する「基盤地図情報レコードID」「整備データ登録日」も必須です。継承分を忘れないのがポイント。

問D-2 UMLクラス図の読取り

問D-2 UMLクラス図の読取り の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問D-2 UMLクラス図の読取り の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

a=○
b=✕ 理由:標高点の標高値属性の型はRealであるため、標高値は整数でなく実数で有する。
c=✕ 理由:水域は水涯線とも海岸線とも相互関係を持たないため、全ての水域データが必ずしも水涯線又は海岸線から構成されているとは限らない。
d=✕ 理由:水部構造物面と水部構造物線のデータの集成の関係では多重度が0の場合もあるため、水部構造物線データが必ずしも水部構造物面の構成線となっているとは限らない。
e=✕ 理由:軌道の中心線データの種別属性には単線や複線を表すような分類がないため、必ずしも単線と複線を区別できるとは限らない。

UMLクラス図の読み取り問題。①属性の「型」(CharacterString/Real/整数)②クラス間に関連線があるかどうか③多重度(0..1、0..*)④列挙型(enumeration)の中身、の4点を図から確認します。「必ず〜である」と書かれた文は、多重度0を許す場合に崩れます。

問D-3 応用スキーマ

問D-3 応用スキーマ の問題
令和5年 測量士試験(午後) 問D-3 応用スキーマ の問題

出典:令和5年 測量士試験 午後 問題(国土地理院公表)/国土地理院ウェブサイト(試験問題・解答例のページ

ア=データの内容と構造 イ=UML ウ=文書 エ=8 オ=継承

応用スキーマは製品仕様書の「データの内容と構造」に記載し、UMLクラス図+応用スキーマ文書で構成します。
エの「8個」は、《abstract》の基盤地図情報地物(抽象クラスなのでインスタンス化できない)と《enumeration》軌道種別(列挙型)を除いた、海岸線・街区域・標高点・水域・水涯線・水部構造物面・水部構造物線・軌道の中心線の8つ。
オは白抜き三角の矢印=汎化/継承の関係です。